まこ雑記帳

北海道札幌市から、なんでもない日々をつらつらと

『息をつめて』読了

『息をつめて』 桂望実


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都会の片隅でひっそりと暮らすひとりの女。何かから逃れるように、孤独な日々を送る。パチンコ景品交換所、連れ込み宿の清掃、訪問介護の現場。仕事を転々とする彼女にも、かつて幸せな暮らしがあった。充実した日々は、ある違和感から少しずつ壊れていく。そして、ついにある事件を発端に、彼女の人生は破滅するーー。衝撃の問題作。

 

少し前フリーペーパーにこの本の紹介があって、なんだか気になりスマホにメモしていた本。

 

ネタバレになるかもしれないので、知りたくない方には「読んで!」とだけお伝えします。

 

 

なぜこんなに転々として逃げるような生活をしているかというと、人を支配しコントロールするサイコパス息子の殺人事件がきっかけ。マスコミに追われ、誰とも関わらないようにひっそりと生きて、そして出所した息子とのヒリヒリした生活。

 

私にも息子がいるので自分に置き換えて読み進めてしまう。

息子の罪は親が背負うものなの?と。(この親にしてこの子ありのパターンは除外)

 

先日チラ読みした漫画を思い出した。

 

麻里が勤務する訪問ヘルパー依頼者の、引きこもりの中年息子を抱えるおじいさんが麻里の後押しになったのだろうな。

お前のせいで、俺の人生はめちゃくちゃだ。親だから子供の面倒を見るのは当然だと思っていやがるんだろう。甘えるな!』これだけ聞くと浅いのだけど、まだセリフは続くのです。親の責任と葛藤と溢れたら止まらない心の叫びが。

私が同じだったらどうするだろうかと考えたら『心中』だった。この子を生かしておいてはならないし、私が生きることに疲れると思う。

 

若干の肉薄感があるとは思うけど、子どもがいる親が読むと一気読みする内容だと思います。